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そば

そばとは?特徴と定番の種類、食べられる場所を紹介

「そばはどんな食べ物なのだろう?」
「そばはどこで食べられるのだろう?」

この記事を読んでいる方は、このように思っているのではないでしょうか。

そばは、うどんと並ぶ日本を代表する麺料理の1つです。種類も豊富で、中には特定の地域で食べられるそばも存在します。

この記事では、次の内容を紹介しています。

  • そばとは何か
  • 日本で定番のそばの種類
  • 特定の地域で食べられるそばの種類
  • そばの食べ方
  • 日本でそばを食べられる主な場所

そばについて理解が深まる内容を載せていますので、ぜひ最後までご覧ください。

そばとは

そばとは、そば粉(「そば」という穀物の実からできた粉)と小麦粉、水を練り合わせて細長く切られた麺をいいます。一般的な日本人にとって、そばとは「庶民でも気軽に食べることができるシンプルでヘルシーな料理」という位置付けになります。駅構内にあるお店でそばを食べるサラリーマンや、街中のお店でサラリーマンや学生がそばを食べているところを見かけることは多いでしょう。

また、シンプルだからこそ奥が深いという側面もあり、そば粉の収穫時期に合わせて新鮮なそばを提供するお店があったり、そば粉と小麦粉の割り合いや、加える水の量を極限まで研究してそばを提供するお店などもあります。

そばの起源については諸説あるため、日本で初めて食べられた時代は明確ではありませんが、原料のそばが栽培されたのは縄文時代(約13,000年前~約2,300年前)まで遡るといわれています。

やがて中国から石臼が伝わると、そばは粉にして熱湯でこねて餅状にする「そばがき」や水で溶いて焼く「そば焼き餅」といった形状で食べられるようになりました。

現在のように細長く切る形状で食べられるようになったのは、江戸時代(1,603年~1,868年)に入ってからといわれています。そばがきやそば焼きを切ったことから「そば切り」といわれ、現在日本で食べられているそばは、このそば切りが元になっているのです。

定番のそば

日本における定番のそばは、主に8種あります。

1. ざる/せいろそば

海苔がトッピングされた茹でそばが、ざる(円の形をした竹の器)やせいろ(箱の形をした木の器)に盛られるのが「ざる/せいろそば」です。定番のそばの中でもポピュラーな種類です。

茹でたそばを冷水で締めてあるため、そばのコシを感じられるのが特徴です。つゆとは別で提供され、一般的に長ネギやわさびなどの薬味もついています。

飲食店では「ざるそば」や「せいろそば」などの名称でメニューに記載されており、価格は500円~700円が目安です。

海苔の香りを味わいながら楽しめるそばです。さっぱりとした冷たいそばなので、夏の暑い日などにはピッタリの料理です。

2. もりそば

茹でたそばが、ざる(円の形をした竹の器)やせいろ(箱の形をした木の器)に盛られるのが「もりそば」です。もりそばも、定番のそばの中でもポピュラーな種類です。

ざる/せいろそばと同様つゆとは別で提供され、一般的に長ネギやわさびなどの薬味もついています。

ざる/せいろそばとの違いは、海苔がトッピングされているかどうかです。ざる/せいろそばには海苔がトッピングされていますが、もりそばにはありません。

飲食店では「もりそば」や「せいろそば」などの名称でメニューに記載されており、価格は400円~500円が目安です。

トッピングがないため、逆に、そば本来の香りや味わいを楽しめる料理です。

3. かけそば

茹でたそばに温かいつゆをかけるのが「かけそば」です。

ここまで紹介してきたそばの種類とは異なり、そばにつゆがかけられた状態で提供されます。そばにつゆがかけられた状態で提供される種類の中で最もポピュラーです。

飲食店によっては、長ネギなどの薬味やかまぼこ(白身魚の練り物)がトッピングされることもあります。通常、このままの状態で食べることは少なく、追加で天ぷらなどを注文し、かけそばの上にトッピングして食べるのが一般的です。トッピングする天ぷらを自由に組み合わせることができるので、自分だけのオリジナルそばを作る楽しさがあります。

飲食店では「かけそば」などの名称でメニューに記載されており、価格は400円~600円が目安です。

かけそばは、日本では寒い時期に好んで食べられることが多いです。温かいつゆが染み込んだそばは、体を温めてくれます。

4. ぶっかけそば

茹でて冷水で締めたそばが器に盛られるのが「ぶっかけそば」です。

飲食店によっては、長ネギなどの薬味やかまぼこがトッピングされることもあります。

かけそばとの違いは、つゆの量とつゆの温度です。かけそばにはそばが隠れるほどの温かいつゆがかけられますが、ぶっかけそばにはそばが見えるくらいの冷たいつゆがかけられます。

飲食店では「ぶっかけそば」などの名称でメニューに記載されており、価格は400円~600円が目安です。

ぶっかけそばは、日本では暑い時期に食べられることが多いです。さっぱりとした味わいのそばを楽しめます。

5. たぬきそば

かけそばに揚げ玉(てんぷらを揚げたときに散った衣)をのせるのが「たぬきそば」です。長ネギやかまぼこがトッピングされることもあります。

飲食店では「たぬきそば」などの名称でメニューに記載されているのが一般的ですが、地方によっては名称が異なります。

たとえば、大阪では「ハイカラそば」と呼ばれます。この地域で「たぬきそば」と言って注文すると、甘く煮た油揚げがのったかけそばが提供されるため注意が必要です。

価格は400円~600円が目安です。

かけそばのつゆを吸った揚げ玉と一緒にそばを楽しめます。

6. きつねそば

かけそばに甘く煮た油揚げをのせるのが「きつねそば」です。長ネギやかまぼこがトッピングされることもあります。

飲食店では「きつねそば」などの名称でメニューに記載されているのが一般的ですが、前述した通り大阪では注意しなければなりません。大阪では、かけそばに甘く煮た油揚げをのせるのは「たぬきそば」と呼ばれます。この地域で「きつねそば」と注文しても通じません。

価格は400円~600円が目安です。

甘くジューシーな油揚げと一緒にそばを楽しめます。

7. 肉そば

かけそばに肉類をトッピングするのが「肉そば」です。肉類には牛肉や豚肉が使われ、つゆの温度は飲食店によって異なります。

飲食店では「肉そば」などの名称でメニューに記載されており、価格は600円~900円が目安です。

ジューシーな肉類とその旨味が染み込んだつゆと一緒にそばを楽しめます。

8. 天ぷらそば

かけそばに天ぷらをトッピングするのが「天ぷらそば」です。トッピングの天ぷらの種類は飲食店によって異なります。通常、天ぷらそばには、えびの天ぷらがトッピングされることが多いです。

飲食店では「天ぷらそば」などの名称でメニューに記載されており、価格は600円~900円が目安です。

サクサクの天ぷらとその天ぷらが染み込んだつゆと一緒にそばを楽しめます。

地域の有名なそば

日本には、その地域ならではのそばがあります。

以下は、日本における地域の有名なそばの一部です。該当する地域に訪れる機会があれば、ぜひ探して食べてみてください。

わんこそば|岩手県、東北

日本三大そばの1つ。
「わんこ」と呼ばれるお椀に提供される一口サイズそば。
1杯食べ終わると、「給仕人」と呼ばれる世話係がそのお椀にそばを入れていく。お椀にフタをしない限りそばが次々と入れられるのが特徴。

へぎそば|新潟県、中部

原料に「布海苔(ふのり)」と呼ばれる海苔が使われ、そばは「へぎ」と呼ばれる四角い器に一口大に丸めて並べられて提供される。コシが強く、しなやかで、喉ごしの良い食感が特徴です。

更科(さらしな)そば|長野県、中部

原料に「一番粉(いちばんこ)」と呼ばれる、そばの実を挽いたときに最初に出てくる白いそば粉が使われている。そばの香りは少ないが、ほんのりとした甘みがあるのが特徴のそばです。

戸隠(とがく)そば|長野県、中部

日本三大そばの1つ。
原料にそばの実の甘皮を取らずに挽いたそば粉が使われている。ざるには、ほとんど湯切りされていないそばが一口大にして並べられる。

とうじそば|長野県、中部

出典:https://sobanosato.furusatonagawa.com/

「投じ籠(とうじかご)」と呼ばれる籠に入れた茹でそばを、野菜や鶏肉を味噌で煮込んだ鍋に浸して食べるそば。鍋のつゆの味が染み込み、とても食欲をそそる味になります。

韃靼(だったん)そば|長野県、中部

原料に「韃靼そば」というそばの実が使われている。独特の苦味があるが、一般的なそばと比べるとポリフェノールが豊富で栄養価が高く、近年注目されている。

茶(ちゃ)そば|京都府、近畿

原料に抹茶を練り込んだそば粉が使われている。お茶とそばの香りを楽しめるそばです。

出雲(いずも)そば|島根県、中国

日本三大そばの1つ。
原料に殻のついたそばの実が使われている。一般的なそばと比べるとそばの香りが高く、黒みがかっているのが特徴。

瓦(かわら)そば|山口県、中国

錦糸卵(細く切られた薄焼き卵)や牛肉などがトッピングされた茶そばが、アツアツの瓦の上に乗って提供されるのが特徴。瓦に接触している部分は、焼けてパリパリの食感になっています。
とてもインパクトのある見た目ですが、提供しているお店はあまり多くないかもしれません。

そばの食べ方

そばの食べ方は、提供される形式によって異なります。

提供形式1. そばにつゆがかかっている

そばにつゆがかかっている場合は、そのまま麺を箸で取ってすすって食べます。「ずずーっ」と音を立てて食べてもマナー違反にはなりませんので、安心してすすって食べてください。

つゆを飲みたいときは、お椀に口をつけて飲んでも大丈夫です。また、「お玉」と呼ばれるスプーンが用意されることもあります。

そばにつゆがかかっているのは、飲食店によって異なる場合もありますが主に以下の6種です。

  1. かけそば
  2. ぶっかけそば
  3. たぬきそば
  4. きつねそば
  5. 肉そば
  6. 天ぷらそば/かき揚げそば

提供形式2. そばとつゆが別

そばとつゆが別の場合は、つゆにそばをつけて食べます。ネギやわさびなどの薬味が付いていることが多く、お好みでつゆの中に薬味を入れます。
お店によっては「蕎麦湯」が用意されており、そばを食べ終わった後のつゆに、蕎麦湯を入れて飲むこともあります。蕎麦湯とは、そばの茹で汁のことを言い、栄養価が高く健康に良いと言われています。

この食べ方は、飲食店によって異なりますが主にざる/せいろそばともりそばが該当します。

そばを食べられる主な場所

そばは、日本では主に次の5箇所で食べることができます。

1. 駅構内の立ち食いそば屋

駅構内の立ち食いそば屋というのは、立ったままそばを食べる駅構内のお店のことです。

お店に入ったら「食券」というチケットを先に買い、そのチケットを店員に渡すと選んだそばが提供されるのが一般的です。

駅構内の立ち食いそば屋として挙げられるお店は色々あります。以下は、その一例です。

※上記以外にも駅構内にお店はありますが、駅によっては立ち食いそば屋がないこともあります。

駅構内の立ち食いそば屋は、注文してからそばが提供されるまでのスピードが早いため、移動の合間など短時間でそばを食べたいときにおすすめです。

2. 個人経営のそば屋

個人経営のそば屋は、そば料理をメインに提供しているお店のことです。

提供されるそばの種類はお店によって異なりますが、一般的にそば料理をメインに提供しているため様々な種類のそばを食べられます。そのお店独自の製法で作られたそばを味わえます。

ただし、訪問する地域によってはこのようなそば屋がないこともあります。行ってみたいのであれば、事前の確認が必要です。

3. そばチェーン店

そばチェーン店というのは、そば料理をメインに提供しているチェーン店をいいます。具体的にいうと次のようなお店が該当します。

※地域によってはお店がない場合もあります。

全国各地にあることも多いため、個人経営のそば屋と比べると見つけやすいです。

提供されているそばの種類も豊富のため、色々な種類のそばを気軽に食べたいときにおすすめです。

4. ファミリーレストラン

ファミリー層をターゲットとしたレストランをファミリーレストランといいます。

全国展開されているファミリーレストランも多いため、見つけやすいのが特徴です。そばを食べられるのは和食系のファミリーレストランが多く、具体的にいうと以下が挙げられます。

※地域によってはお店がない場合もあります。

ファミリーレストランで提供されるそばの種類は、そばチェーン店と比べると種類は少ない傾向がありますが、定番そばの中でもポピュラーである「ざる/せいろそば」や「もりそば」、「かけそば」は食べられることが多いです。

定番そばの中でもポピュラーなそばを食べたいのであれば、ファミリーレストランはおすすめです。

5. 居酒屋

お酒とお酒に合うおつまみや料理を提供する飲食店を居酒屋といいます。

個人経営の居酒屋もあれば、チェーン店として日本各地に展開されている居酒屋もあります。そばを食べられる居酒屋チェーン店として挙げられるのは、次の通りです。

※地域によってはお店がない場合もあります。

居酒屋のそばはお酒を飲んだ後の〆料理やメインの食事としても注文できます。

お酒と一緒にそばを楽しみたいときにおすすめです。

まとめ

そばは、うどんと並ぶ日本の代表的な麺料理です。

定番そばからご当地のそばまであり、様々な種類からお好みを選んで楽しむことができます。また、駅の中や路面店まで幅広い形態の飲食店で食べられるところも魅力です。

この記事を参考にしていただき、お気に入りのそば料理を見つけてみてくださいね。

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