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コーヒー

日本のコーヒーについて|歴史・種類・楽しめる場所を紹介

コーヒーは、世界中で親しまれている飲み物です。もちろん、日本にもコーヒーを飲む文化があります。
しかし、日本で飲まれるコーヒーは、海外の一般的なコーヒーとは少し異なります。日本では、独自のコーヒーを楽しむ文化があるのです。

この記事では日本におけるコーヒーの歴史、日本独自のコーヒーの種類、日本のコーヒーを楽しめる場所を紹介しています。読めば日本のコーヒー事情が分かるでしょう。

日本のコーヒーに興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。

日本におけるコーヒーの歴史

日本でコーヒーの歴史が始まったのは、約400年前といわれています。長崎県の出島に渡ったオランダ人の商人が、日本にコーヒーを伝えたそうです。しかし、日本でコーヒーが一般的に提供されるようになったのは、明治時代(1868年~1912年)になってからでした。

当時の日本では西洋文化が浸透していたため、街には西洋料理のレストランが次々と誕生していました。この西洋料理レストランで、コーヒーが提供されるようになります。やがて喫茶店(喫煙可能な軽食店)が誕生し、コーヒーはこの喫茶店でもメニューに加えられるようになりました。しかし、以下の理由から、あまり飲まれることはありませんでした。

  • 贅沢な飲み物であった。
  • 第二次世界大戦(1939年~1945年)によってコーヒー豆の輸入に規制が入った。

コーヒーが一般的に飲まれるようになったのは、1945年以降のことです。戦争が終わり、コーヒー豆の輸入が再開されるようになったためです。この頃から喫茶店も増え始め、贅沢な飲み物であったコーヒーは一般化しました。

その後、日本独自のコーヒーも生み出されるようになり、現在では多くの日本人に欠かせない飲み物となっています。

日本人にとってコーヒーとは

日本人にとってコーヒーは、以下のような存在です。

気分をリフレッシュさせる飲み物

日本人は気分をリフレッシュさせたいときにコーヒーを飲むことが多いです。たとえば、仕事前や仕事の休憩時間にコーヒーを飲みます。眠気が残っている通勤前や仕事に疲れたと思ったら休憩時間を取ってコーヒーを飲み、気分を変えるのです。コーヒーの香ばしい香りとカフェインの覚醒効果が、そうさせるのかもしれません。

おしゃれな飲み物

コーヒーは、日本人にとって「おしゃれな飲み物」といえます。スターバックス等、コーヒーを飲めるお店の多くがおしゃれであるため、このようなイメージが定着しているのかもしれません。
喫茶店やコーヒーチェーン店のコーヒーをテイクアウトすることも、おしゃれと見られることもあります。

コロナ禍のおうち時間を充実させる飲み物

コロナが流行してから、多くの日本人が自宅で過ごすようになりました。そんなおうち時間を充実させるものとして、コーヒーがあります。コーヒーを家で作るための道具を買って、時間をかけてコーヒーを淹れて楽しむ日本人が増えているのです。
コロナ禍の苦しい時期でも、カフェにいるかのような楽しい時間を過ごすためにコーヒーを飲んでいます。

日本ならではのコーヒー

冒頭でも説明したように、日本には独自のコーヒーを飲む文化があります。ここで紹介するコーヒーは、海外ではあまり見られません。海外の方が日本ならではのコーヒーについて知ると、その特徴に驚く人が多いです。
日本ならではのコーヒーには、次の4つが挙げられます。

ドリップコーヒー

「ドリップコーヒー」というのは、コーヒーの粉にお湯を注いで成分を抽出したコーヒーのことです。

海外ではエスプレッソが主流ではないでしょうか。もちろん日本でもエスプレッソは飲まれますが、主流なのはドリップコーヒーです。日本でドリップコーヒーが主流なのは、味わいが日本人の口に合うためといわれています。

ドリップコーヒーは注いだお湯の自然な力で成分を抽出して作られるため、すっきりとした味わいになって飲みやすいのです。ただし、同じドリップコーヒーでも使う道具やお湯の温度、淹れ方によって味わいは変わります。

日本人は、淹れ方にこだわりがあったり、好みの味わいがあったりする場合は、専用の道具を使って手動でドリップコーヒーを作ります。専用の道具の中でも日本人に馴染み深いのが「ドリップバッグ」です。紙製のバッグに1杯分のコーヒー粉が入っている商品で、日本人の多くはこれに好みの量のお湯を注いでドリップコーヒーを作ります。

味の好みがあるけれども手軽に淹れたい場合は、マシンを使います。好みの味わいをマシンに設定してドリップコーヒーを作るのです。

インスタントコーヒー

「インスタントコーヒー」とは、粉末(コーヒー液から水分を抜いたもの)にお湯を注いで作るコーヒーです。

インスタントコーヒーは、1899年に日本人の化学者が生み出しました。緑茶を粉末化する技術を使ってコーヒーも粉末化する実験を行ったところ、成功して世の中に広まったのです。
日本人は、次のようなときにインスタントコーヒーを作ります。

  • 時間がないけれどもコーヒーを飲みたいとき
  • 来客にすぐに出せるコーヒーを淹れたいとき

ドリップコーヒーはお湯を淹れて成分が抽出されるまで少し待たねばなりませんが、インスタントコーヒーはお湯を注ぐだけでコーヒーができます。
時間と手間をかけずにコーヒーを飲みたいときに日本人が作るのが、インスタントコーヒーです。

缶コーヒー

「缶コーヒー」も日本生まれのコーヒーです。その名の通り、飲料用缶にコーヒーが入っています。

1969年、日本を代表するコーヒーメーカー・UCC上島コーヒーの創業者によって開発されました。場所や時間を問わず飲めるコーヒーとしてひらめいたのが、缶コーヒーだったそうです。
日本に行くと、特に以下5つのブランドの缶コーヒーを見かけることでしょう。

  1. BOSS
  2. WANDA
  3. FIRE
  4. GEORGIA
  5. UCC

缶コーヒーは、日本では「会社員が飲むコーヒー」というイメージがあります。

缶コーヒーは、自動販売機や駅の売店、コンビニエンスストアで必ず売られているので、通勤途中や仕事の合間に買いやすいのです。
日本に行くと、スーツ姿で缶コーヒーを飲む人を多く見かけるでしょう。

アイスコーヒー

冷たい「アイスコーヒー」も日本発祥といわれています。日本でアイスコーヒーが誕生したのは、食べ物を冷やす文化があるためのようです。特に夏になると、日本人は食べ物を冷やすことがあります。この文化が、コーヒーにも浸透したようです。

日本ではアイスコーヒーの存在が当たり前なのですが、海外の方には驚かれます。反対に、日本人が海外のカフェに行くと、アイスコーヒーがないことに驚きます。

アイスコーヒーは、日本人にとっては夏に欠かせない飲み物です。

夏に日本へ行くと、カフェやレストランなどで氷の入ったコーヒーを飲んでいる日本人を多く見かけることでしょう。

日本でコーヒーを買える主な場所

日本では、カフェでコーヒーを飲むだけでなく、自宅や会社などで飲むことも多いです。そのため、色々な場所でコーヒーを購入することができます。ここでは、カフェ以外でコーヒーを買える場所を紹介します。

  1. スーパーマーケット
    プライベートブランドのコーヒーや、スターバックスなど大手コーヒーチェーンのコーヒーが手に入る。
    コーヒー豆・粉、ドリップバッグ、インスタントコーヒー、缶コーヒー、ペットボトルコーヒーなど販売形態は様々。
  2. コンビニ
    プライベートブランドコーヒーや、大手コーヒーチェーンのコーヒー、テイクアウト用コーヒーが手に入る。
    セブンイレブンでは、スターバックスの限定コーヒーが販売されている。
  3. 自動販売機
    缶コーヒーやペットボトルコーヒーが買える。
    ブラックコーヒー、微糖のコーヒー、カフェオレ・カフェラテが主流。
  4. コーヒー焙煎所
    そのお店独自のコーヒー豆・粉、ドリップバッグが手に入る。
    コーヒー豆は挽いて粉にしてもらうことも可能。
  5. ドラッグストア
    缶コーヒーやペットボトルコーヒーなどが販売されている。

日本のメジャーなカフェ

日本には多くのカフェがありますが、その中でもメジャーなのが次の6つです。

スターバックス

日本で最も多く展開されているコーヒーチェーン店です。老若男女問わず、幅広い世代の根強い人気を誇っています。外出中にひと休憩したいとき、ほとんどの日本人がスターバックスに行くといっても過言ではありません。
日本では最近、大手書店の「蔦屋書店」と併設されているところもあります。コーヒーを片手に本を読んでゆっくり過ごすのが、日本人の楽しみ方の1つです。

ドトールコーヒー

1962年、東京で誕生した日本のコーヒーチェーン店です。スターバックスとは異なり、手頃な価格でコーヒーを飲めます。日本人は、軽く休憩したいときや軽くランチをしたいときにドトールコーヒーへ立ち寄ります。軽くランチをするときは、日本人はコーヒーと一緒にミラノサンド(ドトール独自のサンドイッチ)やホットドッグを注文します。

タリーズコーヒー

スターバックスと並ぶ人気を誇るのが、タリーズコーヒーです。フードメニューが充実しているのが特徴となっています。中でもパスタは、スターバックスやドトールコーヒーにはありません。日本人は、パスタとコーヒーをセットで楽しみます。

上島珈琲店

出典:https://www.ueshima-coffee-ten.jp/

1933年、兵庫県で誕生した日本のコーヒーチェーン店です。朝食用サンドイッチとランチ用サンドイッチが充実していて、どれも美味しいと評判です。多くの日本人は、コーヒーとセットで注文します。セットで選べるコーヒーは5種類もあります。
中でも日本人が好んで飲むのが、上島珈琲店独自の「黒糖ミルク珈琲」。コクがありながら、やさしい甘さのコーヒーを味わえます。

コメダ珈琲店

1968年、愛知県で誕生した日本のコーヒーチェーン店です。朝にコーヒーなどの飲み物を注文すると、トーストが無料サービスされることで有名です。出張や旅行したとき、近くにコメダ珈琲店があれば朝ご飯に利用する日本人もいます。
無料のトーストは、あんこの一種「小倉あん」が塗られたトーストが人気。コーヒーとの相性も良く、多くの日本人が注文します。

星野珈琲店

2011年、埼玉県で誕生した日本のコーヒーチェーン店です。注文を受けてからハンドドリップ(手動でドリップコーヒーを作ること)で、コーヒーを淹れることで知られています。時間をかけて淹れられたコーヒーは美味しいと評判です。
星野珈琲店に行く日本人は、星野珈琲店で人気のスフレパンケーキとコーヒーを一緒に楽しみます。

まとめ

日本のコーヒーは独自の発展を遂げて、日本人に長く親しまれてきました。そんな日本のコーヒーは、今では海外の方にも支持され始めています。
日本へ訪れたら、ぜひ日本のコーヒーを味わってみてください。

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